銀色ネコの憂鬱
第12話 土曜日
蓮司に説明した通り、翌週から菫のスケジュールは商談や展示会でビッシリ埋まっていた。今回の商談が蓮司の絵を使った商品のお披露目となる。
今日は菫と明石が展示会に立っている。
「え!一澤 蓮司!ミモザから発売するの!?これ全部注文する。」
(わぁ…また全部注文…)
「一澤 蓮司、いいですよね。弊社内にもファンが多くて。」
菫が笑顔で接客する。
「絶対クるわよ〜!さすがミモザカンパニー、センスいいわね!」
展示会のブースに今回発売する商品を一挙に並べていると、とくにおしゃれな雑貨店のバイヤーが迷わず全商品を注文していく。それを見て、菫はなんとなく誇らしい気持ちになっていた。
「反応いいね、一澤 蓮司。」
明石が言った。
「はい。全員注文してくれるわけじゃないですけど、一澤 蓮司を知ってる人も知らない人も注文してくれますね。全部注文ってお客様も多いです。」
「色がいいからね。川井さんが頑張ってくれたおかげ。」
そう言って菫を褒める明石に、菫は相変わらず照れてしまう。
「私は全然なにも…相間さんと一澤さんが難しいところはほとんど全部やってくれたので…。」
「川井さんじゃなかったら、そもそも契約できてないよ。」
(それだって社長が助けてくれたからだけど…。)
「……ありがとうございます。」
今日は菫と明石が展示会に立っている。
「え!一澤 蓮司!ミモザから発売するの!?これ全部注文する。」
(わぁ…また全部注文…)
「一澤 蓮司、いいですよね。弊社内にもファンが多くて。」
菫が笑顔で接客する。
「絶対クるわよ〜!さすがミモザカンパニー、センスいいわね!」
展示会のブースに今回発売する商品を一挙に並べていると、とくにおしゃれな雑貨店のバイヤーが迷わず全商品を注文していく。それを見て、菫はなんとなく誇らしい気持ちになっていた。
「反応いいね、一澤 蓮司。」
明石が言った。
「はい。全員注文してくれるわけじゃないですけど、一澤 蓮司を知ってる人も知らない人も注文してくれますね。全部注文ってお客様も多いです。」
「色がいいからね。川井さんが頑張ってくれたおかげ。」
そう言って菫を褒める明石に、菫は相変わらず照れてしまう。
「私は全然なにも…相間さんと一澤さんが難しいところはほとんど全部やってくれたので…。」
「川井さんじゃなかったら、そもそも契約できてないよ。」
(それだって社長が助けてくれたからだけど…。)
「……ありがとうございます。」