銀色ネコの憂鬱
「なんちゃって。」
「え」
明石は笑った。
「柏木が“真面目な川井さんが連絡もなしに出勤しないなんて絶対事件か事故だ!”って心配して、川井さんのスケジュールに載ってた商談先全部に連絡してリスケできるものはリスケ、行けるところは代わりに商談に…ちょうど今もかな…行ってるよ。」
「柏木さんが…」
「あいつの商談を代わりにリスケしたりもしてたから、支障がなかったわけじゃないけど明確な損害はないから今回はセーフってことにする。」
「ありがとうございます…!」
「お礼なら柏木に言って。」
「はい。」
「それに今回の場合は…川井さんが行かなかったら、一澤 蓮司の暴力沙汰でうちの商品も大量返品で在庫抱えることになっただろうから、行かないほうが損害が出てたんじゃない?感謝するよ。直行の仕事扱いにしとく。」
「あ、いえ…そんな、よかったです…」
菫はホッと胸を撫で下ろした。
「そんな泣き腫らした目で外回りもできないだろうから、今日はこのまま柏木に商談任せて、川井さんは定時まで内勤してて。」
「はい。」
「じゃあ俺これから外回りだから。」
明石は会社を出て行った。
「え」
明石は笑った。
「柏木が“真面目な川井さんが連絡もなしに出勤しないなんて絶対事件か事故だ!”って心配して、川井さんのスケジュールに載ってた商談先全部に連絡してリスケできるものはリスケ、行けるところは代わりに商談に…ちょうど今もかな…行ってるよ。」
「柏木さんが…」
「あいつの商談を代わりにリスケしたりもしてたから、支障がなかったわけじゃないけど明確な損害はないから今回はセーフってことにする。」
「ありがとうございます…!」
「お礼なら柏木に言って。」
「はい。」
「それに今回の場合は…川井さんが行かなかったら、一澤 蓮司の暴力沙汰でうちの商品も大量返品で在庫抱えることになっただろうから、行かないほうが損害が出てたんじゃない?感謝するよ。直行の仕事扱いにしとく。」
「あ、いえ…そんな、よかったです…」
菫はホッと胸を撫で下ろした。
「そんな泣き腫らした目で外回りもできないだろうから、今日はこのまま柏木に商談任せて、川井さんは定時まで内勤してて。」
「はい。」
「じゃあ俺これから外回りだから。」
明石は会社を出て行った。