銀色ネコの憂鬱
数日後
今日は香魚子が個展に来る日だ。
「こんにちは。」
ベビーカーを押した女性がギャラリーの扉を開けた。
「香魚さん!三つ葉ちゃんも!」
ギャラリーにいた菫のテンションがあがる。
「あれ?社長は?」
「車置いてくるって。すぐ来るよ。」
「はじめまして。一澤 蓮司です。」
蓮司が香魚子に挨拶した。
「はじめまして。明石 香魚子です。いつもいろいろ見てます。」
香魚子がにっこり笑った。
「こんにちは。」
遅れて明石がやってきた。
蓮司は頭を下げて挨拶をした。
「ベビーカーちょっと邪魔じゃないかなぁ。隅の方に置かせてもらってもいい?」
「あ、じゃあ控室に置きますか?渡したいものもあるし。」
蓮司が言った。
「え、いいの!?」
控室で今度は香魚子のテンションが上がっていた。
「遅くなったけど、スミレちゃんと俺からの出産祝いです。スミレちゃんからミモザが好きって聞いたのと、お子さんの名前が三つ葉ちゃんて聞いたんで。」
ミモザの絵と、小さな三つ葉のクローバーの絵が並べられている。
「額縁は私が選びました。」
菫が得意げに言った。
「ふふ 絵も額縁も素敵。ありがとう。家の一番良いところに飾るね。よかったね〜三つ葉〜。」
香魚子は嬉しそうに絵を眺めている。
「絵の具ってデコボコしてる感じが素敵ですよね。描いた人の手がそこにあったんだな〜って、デジタルじゃ感じられない空気があって。」
香魚子が言った。
「描きたくなる?」
明石が聞いた。
「うん、今すっごく絵の具に触りたくなっちゃった。」
今日は香魚子が個展に来る日だ。
「こんにちは。」
ベビーカーを押した女性がギャラリーの扉を開けた。
「香魚さん!三つ葉ちゃんも!」
ギャラリーにいた菫のテンションがあがる。
「あれ?社長は?」
「車置いてくるって。すぐ来るよ。」
「はじめまして。一澤 蓮司です。」
蓮司が香魚子に挨拶した。
「はじめまして。明石 香魚子です。いつもいろいろ見てます。」
香魚子がにっこり笑った。
「こんにちは。」
遅れて明石がやってきた。
蓮司は頭を下げて挨拶をした。
「ベビーカーちょっと邪魔じゃないかなぁ。隅の方に置かせてもらってもいい?」
「あ、じゃあ控室に置きますか?渡したいものもあるし。」
蓮司が言った。
「え、いいの!?」
控室で今度は香魚子のテンションが上がっていた。
「遅くなったけど、スミレちゃんと俺からの出産祝いです。スミレちゃんからミモザが好きって聞いたのと、お子さんの名前が三つ葉ちゃんて聞いたんで。」
ミモザの絵と、小さな三つ葉のクローバーの絵が並べられている。
「額縁は私が選びました。」
菫が得意げに言った。
「ふふ 絵も額縁も素敵。ありがとう。家の一番良いところに飾るね。よかったね〜三つ葉〜。」
香魚子は嬉しそうに絵を眺めている。
「絵の具ってデコボコしてる感じが素敵ですよね。描いた人の手がそこにあったんだな〜って、デジタルじゃ感じられない空気があって。」
香魚子が言った。
「描きたくなる?」
明石が聞いた。
「うん、今すっごく絵の具に触りたくなっちゃった。」