俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する 〜その後のエピソード〜

「へぇ。そうなんだ意外です。
彼は、オレ様気質な人だと思ってたので、
本命には尽くすタイプなんですね。」
フッと笑う感じは、そうまるで宝塚の男役の様でカッコ良い。

「翔さんとは長い付き合い何ですか？」

「そうですね。彼が会社を立ち上げてから、うちでほとんどの衣装を買ってもらっています。
電話を頂いてから何着か選んでみたのですが、想像していたよりも甘めな感じの方だったので、凄く良い意味で裏切られました。」

「ちょっと選び直していいですか？」
と言って、本谷さんは壁沿いに掛けてあるドレスを選び直し出す。

私は、と言うととりあえず置いていかれないようついて行く。

「どのような、お色が好きですか？」

「あの、ドレスなんて着慣れていないので…
どの色が自分に合うのか分からないんです。
全てお任せします。」
そう言って、頭を下げた。

「貴方は堀井様とは正反対で、ゆったりしてる方ですね。
彼はいつもお忙しそうで、ものの10分程で、決めて行かれますから。」
　
なんだか翔さんらしいと思ってつい微笑んでしまう。

「堀井社長は普段からあんなに忙しない感じなんですか？　
毎日、生き急ぐみたいで心配だったんですけど、貴方が奥様ならプライベートは意外とゆったりしてそうですね。」

「私もお仕事をしてる翔さんはあまり見た事が無いんです。
プライベートは…私に合わせてくれてるのかも知れないです。」

そんなに普段、急かされた事は無いけど
…本当はイライラしてるのかなぁ
…ちょっと心配になる。