ソファーときんぴらごぼう
居候


「…よし、とりあえずこんなもんか」

仕事休みのうちに移動しようということで、次の日に必要な分を相馬さんの家に移した。

一人暮らしには広い3LDK。羨ましい限り。
しかもキッチンが広いしパントリーとかもある。
うちの一人暮らしの部屋と全然違う。

聞けば、お兄さん家族が住んでいて、転勤で遠くに行くことになったと。
それを間借りする形で住んでいるそうだ。

「広くても一人だと不便で仕方ない」とのこと。

掃除も大変だもんね。うんうん。

運び込んだ段ボールを開けて、棚にしまって…としていたらあっという間にお昼になってしまった。

朝から昼になるの早くない?

「お昼になったし、どうする?なんか頼む?買ってくる?」

相馬さんが聞いてきたけど、私の仕事!しないと!

「あ!作ります!」

とっさに答えたものの、材料が何があるのか全然把握していない。

「ふふっ」

相馬さんがうっすら笑って、

「あんまり物を買ってないから、スーパーいってからでいいかな?」

勢いだけで喋ったのバレてる…。

ちょっと恥ずかしくなりながら、

「そうですね、買い物したいです…」

そう言うと、そうだよねと頷いて、買い物行こうかと外に出ることにした。

< 5 / 19 >

この作品をシェア

pagetop