ソファーときんぴらごぼう
居候
「…よし、とりあえずこんなもんか」
仕事休みのうちに移動しようということで、次の日に必要な分を相馬さんの家に移した。
一人暮らしには広い3LDK。羨ましい限り。
しかもキッチンが広いしパントリーとかもある。
うちの一人暮らしの部屋と全然違う。
聞けば、お兄さん家族が住んでいて、転勤で遠くに行くことになったと。
それを間借りする形で住んでいるそうだ。
「広くても一人だと不便で仕方ない」とのこと。
掃除も大変だもんね。うんうん。
運び込んだ段ボールを開けて、棚にしまって…としていたらあっという間にお昼になってしまった。
朝から昼になるの早くない?
「お昼になったし、どうする?なんか頼む?買ってくる?」
相馬さんが聞いてきたけど、私の仕事!しないと!
「あ!作ります!」
とっさに答えたものの、材料が何があるのか全然把握していない。
「ふふっ」
相馬さんがうっすら笑って、
「あんまり物を買ってないから、スーパーいってからでいいかな?」
勢いだけで喋ったのバレてる…。
ちょっと恥ずかしくなりながら、
「そうですね、買い物したいです…」
そう言うと、そうだよねと頷いて、買い物行こうかと外に出ることにした。