ソファーときんぴらごぼう


疲れていたようで、寝たのがいつかわからないくらいすぐ寝たようだ。

「おはようございます!」

うっかり二度寝してしまったようで、バタバタ準備してリビングに出てきた。

相馬さんはコーヒーを飲んでいる。

「おはよう。佐倉さんよく寝れた?」

「二度寝しちゃったくらいには…」

苦笑いして答えると相馬さんも、ならよかったと笑っていた。

朝はあまり食べれないと聞いていて、作らなくてもいいよと言われていたんだけど…コーヒーくらい出したかった…。
寝ちゃったのは自分なんだけど…。

「あ、俺もうすぐ出るけど…まだ出なくて大丈夫?」

「ほんと近いので、もう少ししたら出ます。」

元々早く行ってはいなかったし。

仕事溜まっていたり、何かあれば行く時間は調整するけどね。

「あ!ちょっと!待っててください!」

バタバタとキッチンに行く。

昨日仕込んでてよかった。

「ごめんなさい、朝起きて作れたら良かったんですけど…」
 
昨日お弁当に詰めて、炊いたご飯を入れただけ状態だけど。
お弁当はお弁当なので許してください…。

「…いいの?」

お弁当の話をしてなかったから、出てくると思わなかったと相馬さんははにかんだ。

いちいちかっこいい。

「嫌いなものとかも聞いてなかったので、そこはすいません。食べてもらえればありがたいです。」

そう私が言うと、こっちがありがとうだよ。と言った。

「じゃ、先に出るね。」

「あ、いってらっしゃい!」

私が言うとちょっとびっくりした顔を相馬さんはしたけど、すぐに笑って、行ってきますと言った。

私の頭をポンポンして。

顔が真っ赤になる感じがしたのと、ドアがしまったのは同時だったと思う。

見られなくて良かった。

バタバタと準備して自分もお弁当を持って出発した。

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