白衣の王子たち

お昼は美波と食べるために社員食堂に来た。

昼時なのもあって混んでるなぁ。

お昼だけど、別にお腹空いてないんだよね。

券売機の前に来てうじうじ悩む。

ていうか、なんか後ろの席ザワザワしてるな、、、

後ろを振り向こうとした瞬間

右肩にずっしり重力を感じた。

「俺のおすすめはいちごパフェかな〜」

重力の正体は、蓮くんの頭だった。

久々に見る白衣姿の蓮くん、かっこいいな。

って、そうじゃなくて

公衆の面前で蓮くんがベタベタしてくるから

食堂がザワザワしてるじゃん、、、!

「蓮くん!こんなところでくっついてたら

みんなに噂されちゃうよ。」

小声で耳打ちする。

「俺は今すぐにでもここで

この子が僕の可愛い彼女でーすって

言いたいんだけど。

はなが嫌がるなら、やめとくかな。」

平然とした顔でこんなことを言う。

この人は頭のネジやっぱりどっか抜けてるみたい。

「食欲ないの?大丈夫?」

左からは別の声の持ち主が。

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