白衣の王子たち
「蓮くんだったの。
ありがと、それちょうだい。
持っていかないと。」
手を伸ばすも、ふっと背中側に資料を隠される。
「そんな可愛い顔と可愛い声で
ありがとうございますって、誰にでも言うの?
後ろにいるやつが男で
襲ってくるかもしれないのに。」
「社会人として感謝を述べるのは常識でしょ。
てか、考えすぎ。」
「はぁ、、、
ほんと危機管理が足りないよね、はなは。」
わたしの足の間には、
いつの間にか蓮くんの片足がねじこまれていて
身動きが取れない、、、
「俺の彼女ってこと、
分からせないといけなかったね。」