白衣の王子たち
「はな、はなってば。
点滴終わったよ。」
優しい手つきで肩を揺らされる。
点滴のおかげか、心なし体が軽い。
「もうそんな時間、、?」
まだ眠いけど、帰らないと。
っていうか、あれ?
今、呼び捨てで呼ばれたような。
龍くんは呼び捨てで呼ばないけど、、、
恐る恐る顔を上げると、そこには蓮くん。
「なんで、蓮くんがここに、、、?」
「いちゃダメだった?
外来通ったらさ
はな寝てるしびっくりしたんだけど。
龍さんは病棟戻ってもらったよ。
なかなか起きなかったけど、体調悪い?」
「ううん、大丈夫。
なんなら、点滴する前より調子いいよ。」
「ならいいんだけど。
俺仕事終わったし、
送るからエントランスで待ってて。」