白衣の王子たち
「さて、、、」
あー、お説教だよなぁ、、、(涙)
「言い訳させて!!お願い!」
「僕を納得させる言い訳ができるなら、
どうぞ?」
佐倉先生は腕を組んでにやりとしながら
こっちをみている。
無理そう、、、(涙)
「あのね、どうしても法事があったって
いったじゃん。」
「うん。
でも、はなちゃんのお母さんは
法事なんてないって言ってたよ。」
おかーさーん(涙)
佐倉先生は心なしか楽しそう、、、
「で、法事って嘘ついて何してたの?」
「、、、遊園地いってました」
「はぁ?」
うわ、遊園地は知らなかったのか、、
嘘つけばよかった、、、
佐倉先生はため息をついて天を仰いでいる。
「はい、はなちゃんは言い訳の余地ないです。
結局あれから通院も来ないし。
薬の残量みたらすごい量飲んでたし。
死にたいの?
僕こんなに頑張って
はなちゃんの治療考えてるのに。」
「死にたいわけないじゃん!
そんな言い方しなくてもいいじゃん!
わたしだって他の子たちと同じように
楽しく暮らしたいだけだもん。
ずっと健康な佐倉先生には分かんないよ!」
私の悪いところ。
それは、つい感情的になって暴走しちゃうところ。
佐倉先生と同じ空間にいたくなさすぎて、
酸素マスクも点滴も一気に取って
病室を抜け出した。
こういう時はなぜか、
火事場の馬鹿力みたいな力がでるんだよなぁ。
制止する佐倉先生の手を振り払って
全力疾走してある場所に向かった。