白衣の王子たち

「……ちゃん!はなちゃん!」

夢はパッと暗転し、現実世界で目を覚ました。

「せんせ、、、?」

目を開けた先には、

佐倉先生と沢山の知らない先生が

わたしを囲んでいた。

「あの後ショック状態になって、

意識無くなって危険な状態だったんだよ。

目覚ましてくれてよかった。

はなちゃん、頑張ってくれてありがとう。」

沢山の先生が見ているのも気にせず

佐倉先生はわたしを強く抱きしめた。

力強さと裏腹に

抱きしめる手は震えていて。

どれだけわたしが

あっちの世界に行ってしまいそうだったのか、

聞かずとも伝わってくる。

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