白衣の王子たち

〈はなside〉

蓮くんがどんどん手を引いて歩いていく。

わたしはパジャマに逆血がついてるし、

蓮くんは長身のイケメンだし、
院内じゃ有名人だから廊下でめちゃくちゃ目立っている。

「ちょ、蓮くん。

ほんとに戻るの、、、?やだぁ」

あとは目の前のエレベータにのって、

循環器内科の12階についたらすぐに病室。

と、いうところまできて怖気付いている私。

「なに〜、今更怖気付いて」

蓮くんはしゃがんで私の目線に合わせてくる。

透き通った目が眩しい。

「じゃあ、わかった。

今頑張れるはなには

今度院内のコンビニデートする権利あげる。」

「ふふっ、院内のコンビニがデートなの?(笑)」

「もう少し元気になったら、

ハーゲンダッツ買ってベランダで一緒に食べよ。

だから、怜のところいくよ!」

いつのまにかエレベーターのボタンが押されていて

扉が開いたので渋々のったのだった
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