白衣の王子たち

エレベーターが12階についてしまった

足取りが重いが、蓮くんがぐいぐい引っ張るので進まざる得ない

蓮くんが勢いよく病室のドアを開ける。

佐倉先生となんか話してるみたい。

発作かどうなのかもはや判別がつかないけど、

ドキドキがやばすぎる

部屋血まみれにして、無理やり脱走したし

今度こそ主治医辞められちゃうかも、、、

「はな、おいで」

蓮くんに呼ばれて怖々背後から様子を伺う

病室はあらかた綺麗になってて佐倉先生は少し疲れてるみたい

謝らないと、、、

「ごめんなさ、、、」

ごめんなさいを言い切る前に、
ぎゅっと強く佐倉先生に抱きしめられた。

「僕のほうこそ、いいすぎた。

はなちゃんに死んでほしくないのは、僕だよ。」

え、、、?

思考停止してしまった。

それもそうなんだけど、抱きしめる力が強すぎて苦しい。

でも、蓮くんと違って、

安心する香水とも違ういい匂いがする。

「せんせ、、、?

くるしい、、」

「あっ、ごめん」

抱きしめられている手が解かれた。

「ね、怜。許してあげてよ。はなのこと。」

「はなって呼ぶなって言ってるだろ」

「ちょ、2人とも喧嘩しないで。」

蓮くんは何だか楽しそう。

私は何が起こったかまだ理解できてなくてオロオロしてる。

「許すかどうかは一旦保留ね。

とりあえず、はなちゃんはベットに戻って。

片付け大変だったんだからね。」

一旦保留かぁ(涙)

まぁ仕方ない。

大暴れしたし、大人しくベットに戻った。
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