白衣の王子たち
「はな!
待たせてごめん。
いつものところで待ってるから。」
周りの取材陣に、黄色い歓声が上がる。
何が起こっているか、一瞬わからなかった。
こんなこと、電波に乗せて伝えてくる
蓮くんはほんとに規格外だ。
「ごめん、美波!
打ち上げは行けないって、伝えといて!」
教室を勢いよく飛び出して
タクシーに飛び乗った。
タクシーの運転手さんは、
袴で飛び乗ってきたわたしに少し動揺しつつ
車を走らせ始める。