白衣の王子たち
「ならよかった。
目覚めてすぐで申し訳ないんだけど
しばらく入院してもらいたいんだ。
いい?」
「うん。
私が無茶したせいだし。佐倉先生悪くないよ。」
「ありがと。
なるべく僕も来られる時はくるからね。
大学のテストとかも、外出させてあげれるよう頑張るから。」
「ありがと、先生。
あと、、、
困らせてごめんなさい。」
「はは、なんか素直だね珍しく。」
「珍しくって失礼な(笑)」
そんな会話をしていたら、担当看護師龍くんが入ってきた。
龍くんは30歳くらいで、
蓮くんに負けず劣らずちゃらい(笑)。
かれこれ10年くらいずっと担当してくれてる。
血管が全然見えない私の採血も上手なの。
相談にもたくさん乗ってくれるし、
病棟のお兄ちゃんみたいな存在。
「久しぶり、はなちゃん。
今回も僕が担当だからなんでも相談してね。」
「ありがとう龍くん。
ただ、手に持ってるそのお薬みたいなやつはいらないなぁ(笑)」
龍くんは手に金属のバットをもってきていた。
中に見えるのは点滴2本と注射まで見える(涙)