白衣の王子たち
目の前のテキストが終わって顔を上げると
突然目の前に人が現れた。
「うわっ!びっくりした〜、、、」
「うわって、失礼な。
ご飯食わないの?
手付かずで置いてあるけど。」
目の前に突然現れたのは蓮くんだった。
蓮くんは私服で、手にはコンビニ袋をもっている。
「いや、後で食べるつもりだったけど、、、
ていうか、蓮くん今日はお休みなの?」
細身のスキニーに、
オーバーサイズのスウェットをきている蓮くんは
医者にはみえない。
今日は唇ピアスもつけてる。
「うん。
ちょっと取りにくるものがあったから
病院寄ったの。
ついでにわがまま姫のこと見にこようと思って。」
「わがまま姫って、、、わたしのこと?!」
「そうだよ?はなのことだけど(笑)」
「いじわる〜!」
笑っている蓮くんのことをぽくぽく殴ってやった。
「ごめんって(笑)
はなの好きなプリン買ってきたから、
頑張ってごはんたべよ?」
コンビニ袋からはぷりん2個と、
いちごミルクとサンドイッチがでてきた。
「そんな甘いものよく飲めるね、、、」
「小さい頃禁止されすぎると、バグるんだよ。」
蓮くんのお父さんは、この病院の院長。
ちゃら男のお父さんとは思えない、厳格な人。
蓮くんは小さい頃からお菓子とか
健康に良くないものを禁じられすぎて
味覚がばぐっている。
いつもいちごミルクとか、
あまーいカフェラテとかしか飲まない。
「糖尿病になりそ、、、」
「うるさい。
毎年健康診断でA判定で〜す。」
ウインクしてピースしてくる蓮くん。
ちょっと腹が立つ(笑)