白衣の王子たち
「そういえば、点滴なおした俺へのご褒美は?」
蓮くんは子供みたいに脚をぶらぶらして
こちらをキラキラな目で見てくる。
「ご褒美〜?
うーん、なにがいいの?」
「ほっぺにちゅーしてくれれば、
怜に言わないであげる。」
「ちょちょちょ、
ここ外来のエントランスだよ??」
このとんでもない王子は
頭がおかしくなったんだろうか。
「もうそろそろ外来の時間も終わるし、
人少なくなるの、待とっか。」
えぇ〜、、、
もうほっぺキスは確定なのか、、、
「外来、戻らなくていいの?」
「うん、俺もう外来終わったし。
だからはなのこと助けに来たんじゃん?」
「んまぁ、、、
その節はありがとう、、、」
「ほら、はな
今、チャンスだよ。」
ちょうど、私たちの視界の届く範囲は
無人になった。
どうにでもなれと、
蓮くんの頬にキスをした。