白衣の王子たち

「ふふ、ありがと。

これで今日もう少し頑張れるわ。」

蓮くんはるんるんで立ち上がった。

それとは対照的に

顔が真っ赤になって立ち上がれそうにない私と。

「もうこんなところでしないんだからね!」

「こういうところじゃなかったら

いっぱいしてくれるんだ?」

「それは、、、」

「石田先生。

外来の締め終わってないですよ。

戻ってください。」

看護師の本田さんが蓮くんを呼びにきた。

「ん、わかった。

じゃあね、はな。暴れんなよ。」

「暴れませんよーだ。

あと少し、頑張ってね。」

手を振って

診察室の方に消えていく蓮くんを見送る。






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