どうも、噂の悪女でございます
「……イアン殿下。この国の決まりでは国王になるものは聖女を娶ることになっています」
マーガレットは努めて冷静にイアン王子に語りかける。
婚約破棄、大いに結構。願わくば、こちらから申し立てたいくらいだ。しかし、マーガレットにはそれができない理由があった。
それこそがこの決まりである。
『国王となる者は、聖女を妃に娶る』
この国の憲法にははっきりとそう明記されているのだ。
そして、イアン王子の代の聖女はマーガレットである。
つまり、マーガレットは将来国王となるこの男と結婚しなければならないと法律で決められている。そして、憲法を勝手に変えることは王太子や国王にもできない。
「それであれば問題ない」
イアン王子はふっと笑う。
マーガレットは努めて冷静にイアン王子に語りかける。
婚約破棄、大いに結構。願わくば、こちらから申し立てたいくらいだ。しかし、マーガレットにはそれができない理由があった。
それこそがこの決まりである。
『国王となる者は、聖女を妃に娶る』
この国の憲法にははっきりとそう明記されているのだ。
そして、イアン王子の代の聖女はマーガレットである。
つまり、マーガレットは将来国王となるこの男と結婚しなければならないと法律で決められている。そして、憲法を勝手に変えることは王太子や国王にもできない。
「それであれば問題ない」
イアン王子はふっと笑う。