契約結婚のはずなのに、予定外の懐妊をしたら極甘に執着されました~強引な鉄道王は身ごもり妻を溺愛する~
伊織さんにエスコートされて腰かけると、ソファーのクッションにふんわりと包み込まれる。このまま眠ってしまいたくなるような座り心地だ。
「ちょっと待っていて」
「あ、はい」
部屋を出ていった伊織さんが戻ってくると、その手には白いマグカップがあった。
「ホットミルクだ。飲めそう? あとで風呂の支度をするから、ひとまずこれであたたまって」
聞きたいことはたくさんあるけれど、ちょっと落ち着きたくて、受け取ったマグカップを両手で包む。
「大丈夫だと思います。……あたたかい」
最近なぜか冷たい牛乳にはまっていて、固形物を受けつけないときは牛乳を飲んでいる。それまで特に牛乳が好きというわけではなかったのに、つわりの最中の味覚って本当に不思議だ。
ホットミルクは久しぶりだったけど、気持ち悪くはならなさそう。ひと口飲んで、ほっと息をつく。
リビングは広いけれど、適度にあたたかくて居心地がいい。暖炉では薪がパチパチと音を立てている。でも、玄関ホールもほんのりとあたたかかったから、暖房は暖炉だけではなくてセントラルヒーティングなのかもしれない。
「ちょっと待っていて」
「あ、はい」
部屋を出ていった伊織さんが戻ってくると、その手には白いマグカップがあった。
「ホットミルクだ。飲めそう? あとで風呂の支度をするから、ひとまずこれであたたまって」
聞きたいことはたくさんあるけれど、ちょっと落ち着きたくて、受け取ったマグカップを両手で包む。
「大丈夫だと思います。……あたたかい」
最近なぜか冷たい牛乳にはまっていて、固形物を受けつけないときは牛乳を飲んでいる。それまで特に牛乳が好きというわけではなかったのに、つわりの最中の味覚って本当に不思議だ。
ホットミルクは久しぶりだったけど、気持ち悪くはならなさそう。ひと口飲んで、ほっと息をつく。
リビングは広いけれど、適度にあたたかくて居心地がいい。暖炉では薪がパチパチと音を立てている。でも、玄関ホールもほんのりとあたたかかったから、暖房は暖炉だけではなくてセントラルヒーティングなのかもしれない。