bitter × sweet
顔にこそ出ない私だけど、本当は少し、いや大分。

心霊系にはすこぶる弱い。


だから今も実は結構鳥肌が立ったりしてる。

そんな時だった。


「ワッ!」と言う声と共に肩をグッと叩かれた。


「っきゃあああっ、!」


近所に響き渡るくらいの悲鳴を出して、後ろにいる蜂谷 宵に思いっきり抱きついてしまった。


「蜜ちゃんってけっこービビりなんだ。」


そして頭上から聞こえたその言葉に屈辱的な気分になった。


…最悪、何してるの自分。



「違う。不意打ちだったからびっくりしただけ。」


我に返って、サッと離れようかするけど


「っ、」


「ふっ、腰抜けちゃった?」



見事に腰が抜けてしまったようで。


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