ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない
「俺じゃダメ?」
「へ?」
「クリスマス一緒に過ごすの、
俺じゃダメ?」
「え…でも…
加瀬さんは、他の人との予定がありますよね?」
まあ、そういう誘いは毎日のようにくるけど、
全部断ってるからな。
行く気がないのにOKする方が失礼だし。
「ないよ。俺も一人クリスマスだから」
「本当ですか?だって、こんなにモテモテな人なのに…」
俺は北川さんの髪を撫でた。
「あったとしても、
北川さんが俺と過ごしたいなら、
その予定はキャンセルする」
「っ──…
そういうこと
言わないでくださいよ…
ドキドキしちゃうじゃないですか」
北川さんは、俺から離れると、
両手で顔を覆った。
何それかわいい。
「俺たち、一人ぼっち同士、
一緒にクリスマス過ごそう?」