ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない

北川さんはどうやら、
冷凍庫の使用料を払ってまで、
冷凍みかんを昼食後に食べたいらしい。

けど、クリスマスプレゼントにみかんか。
もうちょっと可愛らしいものにしたい。

かといって、映画が好きな人に、
何をあげたらいいかもわからない。

なら、女の子が好きそうな雑貨とかは?
でも、ああいうのってわりといろんな系統があるから
何が好きか分かんないな。

本人に直接聞いてみて、
欲しいものをあげるってのもありか。

でも、驚かせたい。

北川さんが驚いて喜ぶ顔が見たい!
絶対かわいい!


仕事終わり、俺は駅前の繁華街を
ぶらぶらした。

物は特に決めず、
何かよさそうなものを見つけたら
それにしようと思ったのだ。


でも、結局なにも見つからず、
店はどんどんシャッターを閉めていき、
仕方なく帰ろうとした時、
角を曲がってきた人と、ぶつかりそうになった。


「わっ!すみません!」
「すみません」


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