ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない

「加瀬くん、電話!
外線2番」

今度は電話かよ。

「はい、加瀬です」
「お疲れ、加瀬。悪いんだけど、
打ち合わせ長引いちゃって、
定例会議の時間に確実に間に合わんのよ。
代わりに出てくんない?」
「わかりました」

まじかよ。会議?
ただでさえ、年末でバタバタしてるってのに。

「イケメン、忙しいとこ悪いんだけど、
この前やってもらったマクロ、
うまく動かなくなってさ。
見てくれないかな?」

それ、時間かかるやつ!

「加瀬さん、コトリ商事さんが
年末のご挨拶に来られてます。
対応お願いいたします。」
「悪いけど、他の人行って」
「加瀬さん指名だそうです」

あー!もうー!忙しい!

「加瀬さん、あの…」

あ、北川さんだ。
こんな忙しくて心に余裕がない時、
癒しをくれるかわいい子。

「ん?」

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