ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない

結局その日は地獄だった。
北川さんと昼ご飯も食べずに、
会議資料を作って、俺はそのまま会議へ出席。
その後、荷物が届いてない件を
なんとか処理しつつ、田中さんの
エクセルを整備して、やっと自分の仕事を終わらせた。

そして、深夜まで接待。
しかも、同時通訳で頭もへとへと。

眠い、頭痛がする、だるい。
料理はおいしそうだったのに、
気を遣ってあまり食べられなかったから、
今お腹が空いてる。


あー、このままベッドにダイブしたい欲が
すごいのに、家のドアの前で、
鍵が見つからない事件発生。

「えー、まじかよ」

俺は鞄の中をかき混ぜた。
いつも入れてるポケットに入ってない。

俺が鞄をガサガサする音が
マンションの廊下に響き渡る。

「っしゃ、あった!」

やっと鍵を見つけてさぁ入ろうと思った時、
隣の家のドアが開いて、
中から北川さんがゆっくりでてきた。


やべ。俺うるさかったかな?


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