ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない
「ごめん。起こした?」
「……」
北川さんは何も答えず、
そしてなぜかうつむいたまま、
目も合わせずこっちへかけてきて、
そのまま俺に抱きついた。
「っ?!」
ど、どういうこと?!え?!
俺いつの間にか北川さんに
抱きつかれるところまで
地位を上げてたってこと?!
このまま、上目づかいで、
おかえり、大和(ハート)
って言われるのか?
ってか、言われたい!
「ふっ…ふぇーん…」
言われなかった。
北川さんは、俺の胸にしがみついたまま泣き出した。
「ん?え?どしたの、北川さん?
とりあえず、ご近所さん寝てるだろうから、
家の中入ろ」
と、北川さんの耳元で言うと、
彼女は頷いた。