ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない


「おはよう、北川さん」
「……」

北川さんは会釈だけして、俺と目も合わせず、
階段の方へ早歩きで去って行った。

完全に避けられてる。
明日はクリスマス…
どうしよう…

仕事中の北川さんはいつも通りだった。
心の中は悲しみでいっぱいなはずなのに、
周りには見せないように
踏ん張ってるんだろうな。

でも、俺と話すのがよっぽど嫌らしい、
なぜかどうでもいいことを会社のメールで伝えてくる。

いつもなら、俺のデスクに来て
一言いって済ませる事柄をメールに!

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北川 結花
TO: y-kase@○○○○.co.jp

ご挨拶の件

加瀬様

おはようございます。
先程エレベーターで言いそびれてしまったので、
メールを差し上げました。

北川
                     
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なんだよ、このメール!
ご挨拶の件って。
返信すべきか悩む。

そして、しばらくすると、

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