ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない

「……あの、
私、まだ、気持ちの整理とか
できてなくて、
恋愛はしばらくお休みかなって
思ってるし、
前より加瀬さんと話すの緊張しちゃうし、
時々変な態度になっちゃうかもなんですが、
正直な気持ちを言うと、
私…加瀬さんのこと、
もっと知りたいです」

それを聞いた時、
胸がきゅんっとなった。

嬉しい。

だって、どうでもいい奴に、
そんなこと思わないだろ。

「俺も。北川さんのこと、
もっと知りたい。
何が好きとか、趣味とか、特技とか…」
「私も加瀬さんのそういうの知りたいです!」

俺たちは明日、
お互いのことを質問し合うと決め、
給湯室を出た。

俺は自販機の方へ、北川さんは
デスクの方へ、
それぞれ正反対に歩き出す。



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