ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない
第二章



「え?プロ野球の?」

俺は北川さんが差し出した
2枚のチケットを覗き込んだ。

「もらったんですけど、
私、野球は興味なくて…        
この前IKEAの棚を作ってくれた
お礼をしたかったので、
受け取っていただけませんか?」


これは……!

チャンスなのでは?

だって2枚あるし。
北川さんと二人で行けば……



しかも、俺、
大学時代、アメリカで野球サークル入ってたし、
野球のことは結構詳しいし。

アメリカの大リーグばっか観るから、
日本のプロ野球事情には詳しくないけど、
それは事前に下調べして…      

北川さんにルールを説明しながら、
有名解説者並みの解説をして、
二人でビールを飲みながら、
盛り上がる…   

サイコーじゃん!


「ありがとう。
俺、誘う人いないし、
よかったら一緒に行かない?」



< 14 / 206 >

この作品をシェア

pagetop