ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない


俺たちは時間を忘れて、
食事を楽しんだ。

お互いの好きなことを質問し合ったり、
子供の頃の思い出や経験を話したり。

北川さんは今までより、
俺を意識してるような態度だった。
顔を赤くして目をそらしたり、
よく前髪を触るようにもなった。

でも、メインのチキンを食べ終わる頃には、
お酒が回っていい感じに酔ったらしく、
いつもの感じでケラケラ笑っていた。


「加瀬さんはもっと飲まないんですか?」
「俺はもういい」

いや、ほんとはもっと飲みたい。
でも、酔って北川さんに変なことしない為、
とは言えない。


< 142 / 206 >

この作品をシェア

pagetop