ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない
どうやら北川さんは、
自分のノートパソコンの動きが遅いのを
改善したいらしかった。
「んーっと…」
俺は、折り畳み式の
ピンクのテーブルに散りばめられた
ネジやらパソコンの部品を
見ながら腕を組んだ。
「医療知識がないのに、
手術しようとしたんだな」
「はいぃ……」
外側が外され内蔵が丸見えになった、
ノートパソコンは、
なんとかしてくれ、と
俺に訴えかけてるように見えた。
「色々アプリを起動したら固まっちゃうし、
中のファン?がうるさくて、
パソコンも熱かったので、
中の部品がおかしいのかなって思って、
ネットで動画を見ながら解体してみたんですが
今度は元に戻せなくなってしまって…
でも、パソコンって不思議ですよね。
こんなミニチュアの町みたいなのが
板にくっついていて、
これだけで、映像が見れたり、
ネットにつながったりできるわけで…
テクノロジーの進歩ってすごくないですか?
江戸時代の人がこれを見たら、
一体どう思うんだろうとか考えて…」