ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない
そして週末、最近できたパスタの店に
下見のため一人でやってきた。
職場の女子たちが、
おしゃれで美味しいパスタが食べられると
おすすめしてくれたのだ。
ハイスペイケメンの俺が、
味もわからない店に好きな女の子を連れていって
失敗するなんてへま、するわけないだろ。
ちゃんと、事前準備するのは当たり前。
確かに、料理は見た目も女子が喜んで、
インスタにあげたくなるような
おしゃれで映えな感じだったし、
味も値段のわりには美味しかった。
インテリアのデザインや音楽、
照明の明るさはデートには完璧。
よし、今度北川さんを誘ってここに来よう。
カランカランッ
その時、店のドアが開いて、
男女が一組入ってきた。
俺はそのうちの一人を見て、
慌ててメニューで顔を隠す。