卯月と初恋が訪れる
「待って、部屋に勝手に入ってこないでよ」




「らる、高校入学おめでとう」




「あれ、話聞いてくれないの??」



当然のように私の部屋に入ってきて喋り出した。




「俺、今まで我慢してきた」




「え?」




「でも、今後俺が大切にしてきたらるが誰かに奪われるって考えただけでゾッとする」




みちるは私のおでこにおでこをくっつけた。




整った顔と美しい瞳に吸い込まれそうになる。




「高校生になったから、今まで我慢してた分、本気で行くから覚悟して」




そう言ってふわっと風が吹いた。



私の唇に柔らかい感触が伝わる。



あれ、これみちるの唇…?



て、ことは今、キス、してる?
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