明日、この命が終わっても
「……らしくないな、どうしたんだ」
フウッと息を吐き、数分かけていつもの冷静な自分を取り戻す。そして何気なくベッドの方を見ると、先程まで寝ていたはずのローガンが目を覚ましており、彼の緑の瞳は真っ直ぐラーグリマを見つめていた。
「君、誰?」
ラーグリマにローガンは驚いた様子で訊ねる。
これが、死神のラーグリマと人間のローガンの出会いだった。
ラーグリマがローガンと出会ってから半年、星が宝石のように煌めく美しい夜だが、多くの人がもう眠っている時間だ。そんな中、ローガンの部屋からは苦しげな咳が繰り返し響いている。
「ゲホッ、ゲホゲホ!」
ボロボロの青いパジャマを着て、その上に母親のものと見られる白いカーディガンを羽織ったローガンは咳き込んでいた。ローガンの手から筆が落ち、ポトリと床に落ちる。
ローガンは今、絵を描いていた。描いているのはこの星空である。スケッチブックではなく、イーゼルにキャンバスを置き、星空を数少ない絵の具で描いている。それをラーグリマは呆れた様子で後ろから見ていた。
フウッと息を吐き、数分かけていつもの冷静な自分を取り戻す。そして何気なくベッドの方を見ると、先程まで寝ていたはずのローガンが目を覚ましており、彼の緑の瞳は真っ直ぐラーグリマを見つめていた。
「君、誰?」
ラーグリマにローガンは驚いた様子で訊ねる。
これが、死神のラーグリマと人間のローガンの出会いだった。
ラーグリマがローガンと出会ってから半年、星が宝石のように煌めく美しい夜だが、多くの人がもう眠っている時間だ。そんな中、ローガンの部屋からは苦しげな咳が繰り返し響いている。
「ゲホッ、ゲホゲホ!」
ボロボロの青いパジャマを着て、その上に母親のものと見られる白いカーディガンを羽織ったローガンは咳き込んでいた。ローガンの手から筆が落ち、ポトリと床に落ちる。
ローガンは今、絵を描いていた。描いているのはこの星空である。スケッチブックではなく、イーゼルにキャンバスを置き、星空を数少ない絵の具で描いている。それをラーグリマは呆れた様子で後ろから見ていた。