この胸が痛むのは
『隣街に行くだけで、思っていたより大層になって、ごめんね』と、殿下は私達3人に謝ってくださって。
パエルさんが頭をぶんぶん振って、リーエに止められていました。
殿下とはお互いに訪問するだけで、移動等ご一緒させていただくのは初めてでした。
やはり王族の方の移動って、侯爵家とは違う、と実感致しました。
それから出発となり、私はリーエと乗ろうと思っていたのに、殿下に
『君はこっち』と腕を引かれて。
何故か、マーシャル様とリーエとパエルさんが一緒に乗る様に決まっていました。
護衛騎士様も同乗されますが、殿下とふたりきりは困る……
またそれ以上に居心地が悪かったのは、リーエがにっこり笑って、握った拳をゆらゆら揺らしていたからです。
「何も聞こえないな?」
「何も聞こえておりません」
馬車が走り出すと、殿下が護衛騎士様に仰って。
前を向いた騎士様が答えられて。
「まず、先に君に謝らないといけない事がある」
そう言って、殿下はストロノーヴァ先生から聞いたというあの図書室での一件を謝罪してくださいました。
パエルさんが頭をぶんぶん振って、リーエに止められていました。
殿下とはお互いに訪問するだけで、移動等ご一緒させていただくのは初めてでした。
やはり王族の方の移動って、侯爵家とは違う、と実感致しました。
それから出発となり、私はリーエと乗ろうと思っていたのに、殿下に
『君はこっち』と腕を引かれて。
何故か、マーシャル様とリーエとパエルさんが一緒に乗る様に決まっていました。
護衛騎士様も同乗されますが、殿下とふたりきりは困る……
またそれ以上に居心地が悪かったのは、リーエがにっこり笑って、握った拳をゆらゆら揺らしていたからです。
「何も聞こえないな?」
「何も聞こえておりません」
馬車が走り出すと、殿下が護衛騎士様に仰って。
前を向いた騎士様が答えられて。
「まず、先に君に謝らないといけない事がある」
そう言って、殿下はストロノーヴァ先生から聞いたというあの図書室での一件を謝罪してくださいました。