この胸が痛むのは
「あの、あのね……」
「それとも、ちゃんとフォード様に話を聞けて、何か進展してるんなら、無理に勧めない」
「……」
好きだよ、と言ってくださった事はリーエには話そうと思っていました。
でも、それは今直ぐの話ではなくて。
殿下が帰国されて、混乱や喜びが私の中でもう少し落ち着いてから、でした。
私達の先を歩く殿下達の背中を見ながら、リーエが続けます。
「丁度今、パエルもいるしね?
アグネスにはやっぱり歳上がいいと思うから、友達を紹介して貰おうよ」
私の後には、馬車で一緒だった騎士様が守って下さっていました。
お願いです、もし殿下から何か聞かれても
『何も聞こえておりません』って、言ってください。
私はパエルさんに声をかけようとするリーエの腕に自分の手を絡めました。
小刻みに首を振ると、リーエが止まってくれました。
「それとも、ちゃんとフォード様に話を聞けて、何か進展してるんなら、無理に勧めない」
「……」
好きだよ、と言ってくださった事はリーエには話そうと思っていました。
でも、それは今直ぐの話ではなくて。
殿下が帰国されて、混乱や喜びが私の中でもう少し落ち着いてから、でした。
私達の先を歩く殿下達の背中を見ながら、リーエが続けます。
「丁度今、パエルもいるしね?
アグネスにはやっぱり歳上がいいと思うから、友達を紹介して貰おうよ」
私の後には、馬車で一緒だった騎士様が守って下さっていました。
お願いです、もし殿下から何か聞かれても
『何も聞こえておりません』って、言ってください。
私はパエルさんに声をかけようとするリーエの腕に自分の手を絡めました。
小刻みに首を振ると、リーエが止まってくれました。