この胸が痛むのは
第7話
私の気分は最悪でした。
母による悪夢の土曜日の夕刻から、私は何度も母と姉に苛立ちをぶつけ続けました。
それは兄のプレストンからのアドバイスでした。
「自分が悪くないなら、引きこもるな。
父上の前でふたりに文句を言ってやれ。
母親がやりそうな事は何となくわかるけど……
姉上の方は、はっきり言わないと、お前が何に怒っているのか気が付かない女だぞ」
兄がお母様の事を母上ではなく、母親と呼んだ事には驚きました。
「お兄様も何か……お母様とぶつかった事があるの?」
「あのひとは子供の為にと言いながら、自分の思い通りにしようとするからな。
俺はお前より……」
途中で言葉を切り、それ以上は話されませんでしたが。
母と兄は色々とあったのでしょう。
母の事を、私の気持ちを、理解してくれている兄の存在が心強くて。
兄に勧められた通りに私は父に、母と姉に贈り物を盗まれた、と訴えました。
母による悪夢の土曜日の夕刻から、私は何度も母と姉に苛立ちをぶつけ続けました。
それは兄のプレストンからのアドバイスでした。
「自分が悪くないなら、引きこもるな。
父上の前でふたりに文句を言ってやれ。
母親がやりそうな事は何となくわかるけど……
姉上の方は、はっきり言わないと、お前が何に怒っているのか気が付かない女だぞ」
兄がお母様の事を母上ではなく、母親と呼んだ事には驚きました。
「お兄様も何か……お母様とぶつかった事があるの?」
「あのひとは子供の為にと言いながら、自分の思い通りにしようとするからな。
俺はお前より……」
途中で言葉を切り、それ以上は話されませんでしたが。
母と兄は色々とあったのでしょう。
母の事を、私の気持ちを、理解してくれている兄の存在が心強くて。
兄に勧められた通りに私は父に、母と姉に贈り物を盗まれた、と訴えました。