この胸が痛むのは
紫色のドレスは王家に関係した令嬢でしか、着てはいけない、と。
暗黙の了解が令嬢達の間にあったのは知らなかった。
そう言えばエディの母である側妃さえも、紫色を纏った事はない。
その色を纏う資格があるのは、王妃陛下、王太子妃殿下、ガードナー侯爵令嬢、そして第3王子の想いびと、のみ。
◇◇◇
早朝にいきなり押し掛けてきた王立騎士団と、その先頭に立つ俺を見てローラ・グレイシーはいきなり泣き出した。
『そんなつもりじゃなくて、ちょっと脅すつもりだけで』
そんな事だろうとは思っていたが、殺人罪とわざと突きつけた。
顔面蒼白になったローラの涙が止まり、ただ自分の身体を抱き締めて震えるだけになった。
『お身体に触れます、失礼します』と、騎士2人が貴族令嬢に対する決まりの文句を言い、両腕を取り、足元の覚束ないローラを連行する。
そのまま、姉のコーデリアにも参考人として同行するように命じた。
彼女がマダムアローズに居た、とイザベラ嬢が
ギルバートに話していたからだ。
暗黙の了解が令嬢達の間にあったのは知らなかった。
そう言えばエディの母である側妃さえも、紫色を纏った事はない。
その色を纏う資格があるのは、王妃陛下、王太子妃殿下、ガードナー侯爵令嬢、そして第3王子の想いびと、のみ。
◇◇◇
早朝にいきなり押し掛けてきた王立騎士団と、その先頭に立つ俺を見てローラ・グレイシーはいきなり泣き出した。
『そんなつもりじゃなくて、ちょっと脅すつもりだけで』
そんな事だろうとは思っていたが、殺人罪とわざと突きつけた。
顔面蒼白になったローラの涙が止まり、ただ自分の身体を抱き締めて震えるだけになった。
『お身体に触れます、失礼します』と、騎士2人が貴族令嬢に対する決まりの文句を言い、両腕を取り、足元の覚束ないローラを連行する。
そのまま、姉のコーデリアにも参考人として同行するように命じた。
彼女がマダムアローズに居た、とイザベラ嬢が
ギルバートに話していたからだ。