この胸が痛むのは
第9話
これから付き添って下さるマーシャル伯爵夫人は、アシュフォード殿下の乳母だった方で、今も殿下の専属のお世話をなさっているご婦人なのだと、ご説明いただきました。
「君に会いたいと言っていたから、こんなことになるなら、最初から君だけを招いてアライアに付き添って貰えば良かったな」
「……あの、姉と。
母が大変な……ご、ご無礼な……」
「彼女は、君の姉上だけど。
バカ正直なのか、それとも私をたかが第3王子だと侮っているのか……
その両方が一番可能性が高いね?」
「……あ、侮ってなど、いないと思うのです……」
「妹から見た、クラリス・スローンはどんなひとなの?」
「私には優しい、何でも出来る姉です。
兄に言わせると、はっきり言わないと気付かない女、だそうですけど」
「……どちらにしろ、私が王太子だったら、自分からこんな話はしないよね?」
「……」
「今日は祝いの席だから、お咎めは無い、と舐められたんだろう」
「君に会いたいと言っていたから、こんなことになるなら、最初から君だけを招いてアライアに付き添って貰えば良かったな」
「……あの、姉と。
母が大変な……ご、ご無礼な……」
「彼女は、君の姉上だけど。
バカ正直なのか、それとも私をたかが第3王子だと侮っているのか……
その両方が一番可能性が高いね?」
「……あ、侮ってなど、いないと思うのです……」
「妹から見た、クラリス・スローンはどんなひとなの?」
「私には優しい、何でも出来る姉です。
兄に言わせると、はっきり言わないと気付かない女、だそうですけど」
「……どちらにしろ、私が王太子だったら、自分からこんな話はしないよね?」
「……」
「今日は祝いの席だから、お咎めは無い、と舐められたんだろう」