この胸が痛むのは
イシュトヴァーン・ノイエ・オルツォはパートナーにアグネスを選び、ストロノーヴァ公爵を納得させた。
それは彼女がトルラキアの人間ではないのに、純血主義の公爵家当主に認められたという事。
3年ぶりのアグネスからは、その答えは簡単に導き出せる。
9歳の彼女に会ったアライアから
『社交界に出ればきっと縁談は降るように来るでしょう』と予言されていたのもある。
それに辺境伯夫人が断られても、彼女に拘った理由。
スローン姉妹ふたりはそっくりで、父親似だと思っていたが、アグネスは育つに連れて亡くなった侯爵夫人にも似てきていて……。
若かりし頃の母親を知っているアライアと辺境伯夫人にはその姿を彷彿させていたのだろう。
大人の女性である彼女達には、はっきりと先の姿が見えていた。
15歳のアグネス・スローンは、類いまれな美しさを持つ乙女に成長していた。
それは彼女が幼い頃から憧れていた姉よりもずっと。
俺の焦りが顔に出ていなければいいのに。
しばらく何も言わず、俺の反応を伺っていたオルツォだったが、堪えきれないように笑い出した。
それは彼女がトルラキアの人間ではないのに、純血主義の公爵家当主に認められたという事。
3年ぶりのアグネスからは、その答えは簡単に導き出せる。
9歳の彼女に会ったアライアから
『社交界に出ればきっと縁談は降るように来るでしょう』と予言されていたのもある。
それに辺境伯夫人が断られても、彼女に拘った理由。
スローン姉妹ふたりはそっくりで、父親似だと思っていたが、アグネスは育つに連れて亡くなった侯爵夫人にも似てきていて……。
若かりし頃の母親を知っているアライアと辺境伯夫人にはその姿を彷彿させていたのだろう。
大人の女性である彼女達には、はっきりと先の姿が見えていた。
15歳のアグネス・スローンは、類いまれな美しさを持つ乙女に成長していた。
それは彼女が幼い頃から憧れていた姉よりもずっと。
俺の焦りが顔に出ていなければいいのに。
しばらく何も言わず、俺の反応を伺っていたオルツォだったが、堪えきれないように笑い出した。