この胸が痛むのは
兄とはリーエと3人で隣街の出会い市にも行きました。
最初、あの日を思い出して辛くなるかと思ったのですが……
何故か静かな気持ちでお店を見回る事が出来ました。
あの組み紐のお店がなかったからかも、知れません。
リーエは、あの日パエルさんにねだって買って貰った組み紐を付けていなくて。
「パエルが浮気をしているみたいなの」
「本人に聞いたの?」
「そんなの聞けるわけないわ!」
3年前には私に、殿下ご本人に話を聞けと言ったリーエなのに。
兄も余計な事は他人には言わないタイプなのですが。
『落ち着いて、気のせいじゃないか』とリーエを宥めていました。
結局、この後リーエはパエルさんと別れて、なんとパエルさんの親友のトマシュさんとお付き合いを始めたのですが、それは殿下にも兄にも手紙で知らせることはやめました。
どう書けば、上手く伝えられるかわからなかったからです。
恋の遍歴を重ねたリーエの選択はよくわかりませんが、私が彼女を大好きなのは変わりませんでした。
一時険悪になりかけたパエルさんとトマシュさんも仲直りしたみたいだし、トマシュさんがリーエの終着点になればいいな、と思うだけでした。
最初、あの日を思い出して辛くなるかと思ったのですが……
何故か静かな気持ちでお店を見回る事が出来ました。
あの組み紐のお店がなかったからかも、知れません。
リーエは、あの日パエルさんにねだって買って貰った組み紐を付けていなくて。
「パエルが浮気をしているみたいなの」
「本人に聞いたの?」
「そんなの聞けるわけないわ!」
3年前には私に、殿下ご本人に話を聞けと言ったリーエなのに。
兄も余計な事は他人には言わないタイプなのですが。
『落ち着いて、気のせいじゃないか』とリーエを宥めていました。
結局、この後リーエはパエルさんと別れて、なんとパエルさんの親友のトマシュさんとお付き合いを始めたのですが、それは殿下にも兄にも手紙で知らせることはやめました。
どう書けば、上手く伝えられるかわからなかったからです。
恋の遍歴を重ねたリーエの選択はよくわかりませんが、私が彼女を大好きなのは変わりませんでした。
一時険悪になりかけたパエルさんとトマシュさんも仲直りしたみたいだし、トマシュさんがリーエの終着点になればいいな、と思うだけでした。