この胸が痛むのは
「叔父上はあまり出掛けないし、外出時に捕まえようとしても、護衛が付いてるしね。
ミハンは馬車の中、君には気付かない」
要するに、ご自分の協力が無いと、先生に会うことは叶わないとその説明を、私を追いかけて話されているのです。
だからと言って、私にはオルツォ様の力をお借りしてまで、先生に会うという選択は、まだございませんでした。
オルツォ様は私にとって、この時点では信用出来ない御方だったからです。
もし、先生に会えたとしても。
このひとはその場に居て、私達の再会を面白そうにご覧になるでしょう。
私には先生にお尋ねしたいことがあり、その為に会いたいのです。
他の方には聞かせたくない話をしたいのです。
オルツォ様のご協力など要らない。
「これから、お花を摘みに行くのです。
トルラキアでも、この言い方で合っていますか?」
さすがにオルツォ様も、それを聞いてそこまでになさいました。
それからは何度かお会いする度に、毎回『お花を摘みに』を繰り返したので、お声をかけて来られることは無くなりました。
今から思うと、少し態度は悪かったかなと思いますが、この頃の私にはオルツォ様こそが、目の前に立ちはだかるストロノーヴァの障害のように思えたのでした。
ミハンは馬車の中、君には気付かない」
要するに、ご自分の協力が無いと、先生に会うことは叶わないとその説明を、私を追いかけて話されているのです。
だからと言って、私にはオルツォ様の力をお借りしてまで、先生に会うという選択は、まだございませんでした。
オルツォ様は私にとって、この時点では信用出来ない御方だったからです。
もし、先生に会えたとしても。
このひとはその場に居て、私達の再会を面白そうにご覧になるでしょう。
私には先生にお尋ねしたいことがあり、その為に会いたいのです。
他の方には聞かせたくない話をしたいのです。
オルツォ様のご協力など要らない。
「これから、お花を摘みに行くのです。
トルラキアでも、この言い方で合っていますか?」
さすがにオルツォ様も、それを聞いてそこまでになさいました。
それからは何度かお会いする度に、毎回『お花を摘みに』を繰り返したので、お声をかけて来られることは無くなりました。
今から思うと、少し態度は悪かったかなと思いますが、この頃の私にはオルツォ様こそが、目の前に立ちはだかるストロノーヴァの障害のように思えたのでした。