この胸が痛むのは
第76話 アシュフォードside
謝って許して貰って、楽になろうとするな。
胸の中にその罪を抱えて、この先も生きていきなさい。
そうストロノーヴァ先生には言われたけれど、
謝る事自体はしてもいい筈だ。
いや、しなくてはいけない。
「是非、そうなさってください」
俺に対する先生の返事は短いが、間違えてはいないのだと自信をくれる。
「それとは別に、アグネス嬢に呪いを教えたと
いう友人について、殿下はどう思われますか?」
「アンナリーエ嬢、いや今は1児の母で、夫人と呼んでいるのですが、12歳の子供だったからと
言っても、正直どうして呪いなんかを……
余計な事を教えてくれたなと、残念に思いますね。
アグネスにとって、今でもとても良い関係だから尚更に」
「良い関係ですか……
平民の娘さんなんですよね?」
「ご両親も人品卑しからぬお二方で、気持ちの
良いご家族だと思っています。
彼女は容姿に恵まれていて、性格も明るくて
物怖じしないし、頭もいい。
アグネスには良い影響を与えてくれていると
ばかり」
先生はイェニィ伯爵夫人と顔を見合わせて頷いている。
そう言えば、夫人は王都学園で仕事をされている。
学園は平民が通う学校だ、やはりアンナリーエを知っているのか?
だからさっき、アグネスから友人だと聞いて、一瞬不自然に黙った様に見えたのか?
胸の中にその罪を抱えて、この先も生きていきなさい。
そうストロノーヴァ先生には言われたけれど、
謝る事自体はしてもいい筈だ。
いや、しなくてはいけない。
「是非、そうなさってください」
俺に対する先生の返事は短いが、間違えてはいないのだと自信をくれる。
「それとは別に、アグネス嬢に呪いを教えたと
いう友人について、殿下はどう思われますか?」
「アンナリーエ嬢、いや今は1児の母で、夫人と呼んでいるのですが、12歳の子供だったからと
言っても、正直どうして呪いなんかを……
余計な事を教えてくれたなと、残念に思いますね。
アグネスにとって、今でもとても良い関係だから尚更に」
「良い関係ですか……
平民の娘さんなんですよね?」
「ご両親も人品卑しからぬお二方で、気持ちの
良いご家族だと思っています。
彼女は容姿に恵まれていて、性格も明るくて
物怖じしないし、頭もいい。
アグネスには良い影響を与えてくれていると
ばかり」
先生はイェニィ伯爵夫人と顔を見合わせて頷いている。
そう言えば、夫人は王都学園で仕事をされている。
学園は平民が通う学校だ、やはりアンナリーエを知っているのか?
だからさっき、アグネスから友人だと聞いて、一瞬不自然に黙った様に見えたのか?