この胸が痛むのは
そして、シュルトザルツ帝国は。
大帝国と呼ばれていたのは昔の話。
積年の宿願だった隣国トルラキア王国への侵攻にかまけ過ぎたせいで、植民地諸侯に反乱を起こされ独立されてしまって、今の領地は全盛期の1/3になった。
が、それでもまだ帝国は強大で、大陸の教育、
及び文化の中心国だ。
帝国は他とは違い皇帝は代わってはいないが、
世界の流れに取り残されるわけにはいかないと、シュルトザルツ側から打診されたのだった。
多分、来年バロウズがトルラキアと和親条約を結ぶ事を知ったからだろうと、思われた。
2週間の日程でバタバタしていた夏と違って、表立っては外務大臣が動いてくれる秋は余裕が出来て、留学中のプレストンとも帝都で何度かお茶や酒を楽しめるようになっていた。
話す内容も個人的な事が増えてきて、スローン侯爵家が長らく勤めていた財務に進まず、法務で力を試したいと、言う。
父上は賛成してくれていると、プレストンは胸を張った。
プレストンには夏にも法務の面で世話になった。
国際法学を学ぶ為に留学していたので、外務の面々は彼からの助けで、かなり楽をさせて貰ったと、帰国した暁には外務に引っ張りたがっている。
大帝国と呼ばれていたのは昔の話。
積年の宿願だった隣国トルラキア王国への侵攻にかまけ過ぎたせいで、植民地諸侯に反乱を起こされ独立されてしまって、今の領地は全盛期の1/3になった。
が、それでもまだ帝国は強大で、大陸の教育、
及び文化の中心国だ。
帝国は他とは違い皇帝は代わってはいないが、
世界の流れに取り残されるわけにはいかないと、シュルトザルツ側から打診されたのだった。
多分、来年バロウズがトルラキアと和親条約を結ぶ事を知ったからだろうと、思われた。
2週間の日程でバタバタしていた夏と違って、表立っては外務大臣が動いてくれる秋は余裕が出来て、留学中のプレストンとも帝都で何度かお茶や酒を楽しめるようになっていた。
話す内容も個人的な事が増えてきて、スローン侯爵家が長らく勤めていた財務に進まず、法務で力を試したいと、言う。
父上は賛成してくれていると、プレストンは胸を張った。
プレストンには夏にも法務の面で世話になった。
国際法学を学ぶ為に留学していたので、外務の面々は彼からの助けで、かなり楽をさせて貰ったと、帰国した暁には外務に引っ張りたがっている。