この胸が痛むのは
第12話 アシュフォードside
ちょっと毛色の変わった女性を好むレイからは、アグネスはごくごく平凡な女の子に見えるらしい。
反対に俺が話したクラリス・スローンの暴挙を
面白がった。
「初等部から顔だけは知っていたけど、いいねぇ。
手応えある」
何が手応えか。
お互い好みが違っていて、そこは良かった。
夕食前にアライアがレイと部屋にやってくる。
他を人払いして3人で話す。
「アグネス嬢はお薦めですわ」
「ええっ、あんなガキ……」
アライアが口の過ぎる息子の後頭部をはたいた。
「9歳でも、デビュタントまであっという間。
彼女が社交界に出れば、きっと縁談は降るように来るでしょう。
早めに囲い込みましょう」
「それなら……」
アライアの太鼓判があれば。
「ですが、夜会までは日がありませんし、現状のアグネス嬢では、侯爵令嬢と言えども若過ぎて、プライドの高い王女は引き下がりませんよ」
幼な過ぎてではなく、若過ぎてと言ってくれるところに、アライアの気遣いを感じる。
反対に俺が話したクラリス・スローンの暴挙を
面白がった。
「初等部から顔だけは知っていたけど、いいねぇ。
手応えある」
何が手応えか。
お互い好みが違っていて、そこは良かった。
夕食前にアライアがレイと部屋にやってくる。
他を人払いして3人で話す。
「アグネス嬢はお薦めですわ」
「ええっ、あんなガキ……」
アライアが口の過ぎる息子の後頭部をはたいた。
「9歳でも、デビュタントまであっという間。
彼女が社交界に出れば、きっと縁談は降るように来るでしょう。
早めに囲い込みましょう」
「それなら……」
アライアの太鼓判があれば。
「ですが、夜会までは日がありませんし、現状のアグネス嬢では、侯爵令嬢と言えども若過ぎて、プライドの高い王女は引き下がりませんよ」
幼な過ぎてではなく、若過ぎてと言ってくれるところに、アライアの気遣いを感じる。