この胸が痛むのは
高等部で入ったクラブの部長、ミクローシュ・イロナ先輩でした。
私は……伝承民俗学クラブに所属したのでした。
トルラキアでは、民俗学は想像していたより人々に浸透している学問だったのです。
それは3学年で30名に満たない人数のクラブでしたが、学院内の学術系クラブでは所属人数は多い方でした。
「来月はアグネス様がテーマを決めてくださる?
何か、ご希望はありますか?」
クラブでは毎月ひとつのテーマを決めて、各自の課題を持ち寄って、皆でそれについて討論するのです。
課題はレポートだったり、自力で集めた参考資料の提出だったりします。
毎月の希望は大体1年生に聞いてくださって、
とうとう来月は私の番だと言われたのです。
「……死人還りを、お願いします」
私は……伝承民俗学クラブに所属したのでした。
トルラキアでは、民俗学は想像していたより人々に浸透している学問だったのです。
それは3学年で30名に満たない人数のクラブでしたが、学院内の学術系クラブでは所属人数は多い方でした。
「来月はアグネス様がテーマを決めてくださる?
何か、ご希望はありますか?」
クラブでは毎月ひとつのテーマを決めて、各自の課題を持ち寄って、皆でそれについて討論するのです。
課題はレポートだったり、自力で集めた参考資料の提出だったりします。
毎月の希望は大体1年生に聞いてくださって、
とうとう来月は私の番だと言われたのです。
「……死人還りを、お願いします」