この胸が痛むのは
第13話 アシュフォードside
しばらく俺達は3人とも無言で。
一番最初に口を開いたのは、
レイノルド・マーシャル。
「あんたなんか、いらない、かな?」
そうか、レイにはそう読めたか。
俺にはこう読めたぞ。
『誰が、あんたなんか』
俺達はふたりとも、読唇術なぞ身に付いていないし、どっちが正解かわからないが、共通した
『あんたなんか』は、確実に言ってたな。
俺は一応、王子なのに。
その言葉を声には出さなかったクラリスが咳払いをした。
「私……卒業後、しばらくしたら国を出ようと思っていますの。
両親は許してくれないでしょうから、家出を選ぶことになります。
その時に、お力添えをお願いしたいのです」
一番最初に口を開いたのは、
レイノルド・マーシャル。
「あんたなんか、いらない、かな?」
そうか、レイにはそう読めたか。
俺にはこう読めたぞ。
『誰が、あんたなんか』
俺達はふたりとも、読唇術なぞ身に付いていないし、どっちが正解かわからないが、共通した
『あんたなんか』は、確実に言ってたな。
俺は一応、王子なのに。
その言葉を声には出さなかったクラリスが咳払いをした。
「私……卒業後、しばらくしたら国を出ようと思っていますの。
両親は許してくれないでしょうから、家出を選ぶことになります。
その時に、お力添えをお願いしたいのです」