この胸が痛むのは
ノイエ1
オルツォ侯爵家のオルツォ・マルーク・ノイエと彼の乳母の娘であるヴィーゼル・エリザベートは所謂幼馴染みである。
ということは、ノイエの兄の
オルツォ・シュテファン・マルコとも同様に
幼馴染みという訳で……
いいや、順番でいえば反対だ。
兄の幼馴染みだから、俺の幼馴染みなんだ。
エリザベートとの付き合いは、自分よりも兄の方が長い。
ただ、それだけの理由で彼女が兄を選んだのだとノイエは思いたかった。
そうすることでしか、自分を保てなかった。
つまらないプライドだった。
兄はオルツォ侯爵家の嫡男だった。
エリザベートはオルツォの家の寄子である男爵家の令嬢。
次男の自分ならともかく、兄は名門と言われる
この家を継ぐ身だ。
もしも、兄が妹の様に可愛がったエリザベートを生涯の伴侶に望んだとしても。
両親、特に母は絶対に許さないだろう。
最低限、後継ぎを産む侯爵夫人の実家は子爵位
辺りの爵位がないと。
ノイエはそう思って、兄に対して油断していたのだ。
ということは、ノイエの兄の
オルツォ・シュテファン・マルコとも同様に
幼馴染みという訳で……
いいや、順番でいえば反対だ。
兄の幼馴染みだから、俺の幼馴染みなんだ。
エリザベートとの付き合いは、自分よりも兄の方が長い。
ただ、それだけの理由で彼女が兄を選んだのだとノイエは思いたかった。
そうすることでしか、自分を保てなかった。
つまらないプライドだった。
兄はオルツォ侯爵家の嫡男だった。
エリザベートはオルツォの家の寄子である男爵家の令嬢。
次男の自分ならともかく、兄は名門と言われる
この家を継ぐ身だ。
もしも、兄が妹の様に可愛がったエリザベートを生涯の伴侶に望んだとしても。
両親、特に母は絶対に許さないだろう。
最低限、後継ぎを産む侯爵夫人の実家は子爵位
辺りの爵位がないと。
ノイエはそう思って、兄に対して油断していたのだ。