この胸が痛むのは
そう言い切るクラリスの横に居ると。
俺も彼女みたいに、家出も辞さない根性があれば、と切実に思う。
侯爵から言われた事は、正直堪えた。
少なくとも、アグネスが中等部へ入る4年後を
目処に。
20歳になる前に、俺はちゃんと足場を固める。
◇◇◇
開始前に国王陛下と王妃陛下に、クラリスを会わせることを求められた。
「クラリスは単なる女友達だと、話をしている
んだろう?」
それを伝えてきたアライアに確認するが、つい
声が尖ってしまった。
国王陛下はともかく、王妃陛下は……
母上からは今回の夜会に関して
『隣国の王女を諦めさせるためには、パートナーを見繕ってこい』と、言われていて。
その時には、適当でいいからみたいな口振りだったのに、こうして俺が用意したパートナーが財務大臣のスローン侯爵家の長女だと知ると、すごく機嫌が良かった、と聞いて。
嫌な予感はしていた。
俺も彼女みたいに、家出も辞さない根性があれば、と切実に思う。
侯爵から言われた事は、正直堪えた。
少なくとも、アグネスが中等部へ入る4年後を
目処に。
20歳になる前に、俺はちゃんと足場を固める。
◇◇◇
開始前に国王陛下と王妃陛下に、クラリスを会わせることを求められた。
「クラリスは単なる女友達だと、話をしている
んだろう?」
それを伝えてきたアライアに確認するが、つい
声が尖ってしまった。
国王陛下はともかく、王妃陛下は……
母上からは今回の夜会に関して
『隣国の王女を諦めさせるためには、パートナーを見繕ってこい』と、言われていて。
その時には、適当でいいからみたいな口振りだったのに、こうして俺が用意したパートナーが財務大臣のスローン侯爵家の長女だと知ると、すごく機嫌が良かった、と聞いて。
嫌な予感はしていた。