エリート国際弁護士に愛されてますが、身ごもるわけにはいきません

「や、大和さん……あんまり見ないで」
「どうして。可愛すぎて、すぐに脱がすのが惜しいくらいだ」

懇願した瑠衣に対する大和の声は掠れていて、耳に触れる彼の吐息も熱い。

言葉通り下着を外さないまま、キスと愛撫が再開された。

大和の指が下着のレース越しに肌に触れては離れていき、素肌の腹部や太ももを手のひらがゆっくりと這い回る。

サイドの腰紐部分を引っ掻くようにずらしはしても、なかなか肝心な部分には触れてこない。

瑠衣はもどかしさに身を捩り、涙に潤んだ瞳で大和を見上げた。

「大和さん……」

どうしてほしいかなんて口には出せないけれど、瑠衣の表情を見た大和は滴るような色気を湛えて小さく微笑むと、自分の黒いシャツの裾に手を掛け、一気に首から引き抜いた。

背が高く細身なので着痩せして見えるが、鍛えているのか意外にも筋肉質で、腹筋は六つに割れているのが見える。

見事な体躯を見せつけるようにして瑠衣の腰を跨いで膝立ちしていた身体を倒し、再び覆いかぶさってくる。

「もったいないけど脱がすよ。瑠衣を全部見せて」

大事なプレゼントのラッピングを開けるかのように、身につけていたものを丁寧に全て取り去られ、互いに素肌で抱きしめ合う。

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